岸田総理は、先の記者会見で7月中に、物価高騰対策のための予備費使用を決定する旨を発表しました。その閣議決定は今週金曜日の方向のようです。
その内容はどうなるのか。各省庁からヒアリングを行っています。今週金曜日の閣議決定の後、衆議院予算委員会理事懇談会で政府から内容を聴取することになっていますので、その前に制度的な詰めの議論を行うためです。
今回の柱は二つで、農業用肥料の価格高騰に対する補助金、そして電力価格の値上がりに対しての節電ポイント付与。
肥料については、できる限り簡素な仕組みでかつ適切なレベルの支援が届くのかという問題があります。この点、全国一律的に肥料コスト上昇分を計算し、その7割を補填するという仕組みにする方向のようですが、この点が気になります。
生産する農作物によって使われる肥料も異なるし、肥料によって値上がりの程度もかなり異なります。「全国一律」の肥料価格値上げではないのです。この点、もう少しきめ細やかな支援にならないのかという点です。
節電ポイントの付与については、電力各社が行っている「節電プログラム」に対して、節電アプリのダウンロードやメール登録を行った家庭に対して2000円分のポイントを付与するという施策が柱です。
ただ、例えばご高齢のご家庭で、節電アプリのダウンロードやメール登録が難しいという方々はどうなるのか。特に低所得の世帯のところで電力価格の値上げは深刻な影響となっていると思われますが、まさにそのような世帯において、全く効果を発揮しない支援策となっているのではないでしょうか。
ざっと見ただけでも、このような課題があります。予算委員会理事懇談会の場でも、しっかり詰めていきたいと思います。