オスプレイの佐賀空港配備の問題について、今朝の新聞を見てみると、小野寺防衛大臣は、沖縄県普天間の米海兵隊の佐賀空港移転については、まず防衛省自身のオスプレイ佐賀空港配備問題の結論が出た後議論する、と述べたということです。
普天間の米海兵隊の佐賀空港移転という問題は、大変大きな問題です。これを後にするといいうことは、より大きな問題を後回しにして、まずは自衛隊のオスプレイが佐賀空港に配備されるという「既成事実」を作りたいということではないかとさえ思えます。
もし本当にまずは自衛隊のオスプレイ配備の問題だけということであれば、繰り返しこのブログにも書きましたが、中期防との関係では、オスプレイを導入するという「予算措置」(実際の配備ではない)が平成30年度までにできていればよいわけで、しかもその予算措置の段階では実際の配備地が決まっていなくてもよいわけです。したがって、ますます来年度予算要求の8月末までに佐賀県が答えを出さなければならない理由は乏しくなります。
しかも、予算要求のテクニックとして、内容がまだ固まっていない状態での予算要求もあり得ます。これを「事項要求」と言います。項目だけ要求内容としてあげるものです。諫早湾干拓開門予算でもこの手法が使われました。あくまでも防衛省が8月末までに答えを、というのであれば、あまりにも佐賀県民の民意を軽視していると言わざるを得ません。
オスプレイを巡るこの一連の動き、当初極めて唐突であったことを含め、やや迷走している感があります。