サブプライム・ローン問題で破綻する米国金融機関を、日本の金融機関が買収する、もしくは出資する動きが続いています。
三菱UFJフィナンシャル・グループがモルガン・スタンレーに出資し、また野村ホールディングスは、リーマン・ブラザーズのアジア、欧州部門などを買収することになりました。
バブル期に米国の象徴的不動産を次々と買収するなどして世界を席捲し、その後は不良債権の処理で苦しんできた日本の金融機関。その間日本の金融機関は、世界の市場からは撤退し、国内にとどまってきました。
今回その壁をやぶって、世界に再び飛び出している感があります。
ただ、やはり今回も気になるのは、世界への飛び出し方が、例えば優れた金融技術や経営手腕を基礎として出て行くのではなく、「カネ」の面での進出だということです。
三菱UFJはモルガンへの出資を、そして野村はリーマンの部門買収をどのように具体的に収益に結び付けていくのか。その点が具体的に問われます。
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