衆議院本会議で数件の同意人事に関する採決が行われました。政府から提案されていた人事案には大きな問題がありました。
そのひとつ、NHKの経営委員会の委員のひとりとして提示されていたのは、前田晃伸・みずほフィナンシャルグループ社長。NHKが預金している総額の8割以上はみずほ銀行に預けられています。みずほ銀行にとっては、NHKは超大口預金者。
このように大口の預金を受けている銀行グループのトップが、NHKの経営の是非を厳しく議論する場である経営委員会において、きっちりとした意見を述べることができるかというと、少々矛先が鈍ったりすることもあろうとは誰しも考えることではないでしょうか。
前田氏の適性以前の問題として、このような立場にある人を、なぜ平然と「同意宜しく」と、国会に出してくることができるのか、提案してきた政府の感覚、そしてそれを事前に聞き了承した与党の感覚に大いに疑問をおぼえざるをえません。
また今日の同意人事案(にあがるはずだった)においてはこれにとどまらず、公正取引委員会委員においても大きな問題がありました。
公正取引委員会委員のひとりとして提案されようとしていた上杉秋則・一橋大学教授。この人は、以前に公正取引委員会事務総長、いわゆる事務方のトップを務めた人。公正取引の番人であるべき組織なのですが、この人はかつて、雑誌にペンネームで投稿した際、弁護士資格を持っていないにもかかわらず、「弁護士●●」という名前を使っていました。
ペンネームを使って投稿することが悪いわけではありません。「弁護士」という虚偽の肩書きを付するところが大問題です。読者はこの肩書きを見れば、「弁護士が書いたのなら」という思いを持つことでしょう。公正取引委員会が所管する景品表示法においては「不当表示」が禁止されていますが、上杉氏の事例はまさにこの「不当表示」と同じような問題をはらむわけです。
NHK経営委員会の事例も、公正取引委員会の事例も、少し丁寧に確認すればわかること。組織を動かす上で、人事は大変重要です。その人事において、政府、与党においては「気の緩み」があるのではないかと思います。
コメント
コメント一覧 (11件)
投稿した雑誌の種類や特性、「弁護士●●」の「●●」の
部分、投稿した時の年齢や職業などの情報が無いと「弁護士」と書いたことにどこに問題があるのか判断が付きません。
「かつて」がいつだったのか。
書いている内容がペンネーム「弁護士●●」の「弁護士」というフィルターを通す事で不利益に繋がるものだったのか。
それとも単に現在それなりの地位がある人が、投稿当時どのような立場だったかも分かりませんが「弁護士」という単語をペンネームとして用いた事に対して、その人の適正を問題視しているのか。
そういう過去の事を掘り返すと、国会議員でテレビに出てる人は過去に何かしら汚点があるのに、現在も活躍されてる方がたくさんおられると思います。
国会議員としての資格がそもそも無いのでは?
大串議員自身はその辺どうですか?
与党案がよくない、という理由としての今回の内容は分かりますが、過去の事に突っ込みを入れるのは、正直自分がよほど綺麗じゃないと突っ込み返されて終わってしまいますよ。
国籍法改正案 賛成したんですか?
世の中には力の強い人には何一つ文句言わないくせに、文句のいいやすい人には非常に横柄な態度で文句を言う人がいます。こういう人に限って自分に少しでも不利益がしょうじると、ギャーギャー文句を言ってきます。
もっと他に文句を言うべき国会議員がいるのではないでしょうか。
佐賀県内の国会議員を見てもそうです。
政治家は人々の声を聞くだけではダメです。しっかり行動に移してもらわないと給料泥棒です。与党は衆議院で圧倒的多数を持っているのですから、年金にしろ、国籍法改正案にしろ、天下りの問題にしろ、できるはずです。
なんでやらないのか。不思議です。きちんとやったら自民党に投票してもいいのに。
こういう意見は県内の自民党国会議員には届かないのでしょうか。とりあえず聞くだけなのでしょうね。実行するとはいってませんからね。
大串議員はものすごく真面目で与野党の国会議員の中でも、真剣に諸問題に取り組んでいるのがわかります。糾弾すべき国会議員はたくさんいます。
大串議員が一生懸命やっているということはあなたに少しでも触れたことがある人なら十分わかるはずです。
嫌がらせに負けるな。
「憲法提言中間報告」に国家主権の移譲や主権の共有とマニフェストへ書き込む党へ所属する議員さんですし、外国人参政権、人権擁護法案、外国人大量移民に、賛成の立場をとられてましたよね。ならば、糾弾すべき対象に成り得るのでは?
「糾弾すべき国会議員は他にいる」さん、少なくとも大串議員のブログコメ欄に、嫌がらせの書き込みはありません。あるのは批判と突っ込みです。それも大串議員自身の主張に対する批判は少ない。多いのは民主党への批判です。そして、やらないのかできないのか、このブログで民主党執行部への批判を僅かでも見たことがありますか? これらが嫌がらせにしか見えないのであれば、貴方は「支持者」ではなく「信者」です。
同意人事について、民主党にお願いしたいのは、参院を仕切る党として、反対することによる日本の損失まで考慮してほしいということです。例えばNHKのトップが一週間いなくても、番組は作られるし大した問題はない。しかし、日銀総裁がいないのは問題です。公取委の方もいささか問題かと。自民党サイドに発表前のすり合わせを要求するくらいできないのでしょうか?少なくとも混乱を低減できると思うのですが。
大串議員の力量がかなり認められているということを感じる書き込みが多いですね。
対立する人たちからすると大串議員の評判が良すぎてくやしいのでしょう。
書き込みは、ある意味、素晴らしい援護射撃になっていますね。
嫌がらせ、批判、揚げ足取りが書き込まれるほど、光り輝く。いい循環です。
「糾弾すべき国会議員は他にいる」さんへ
お茶を飲みながら、コメントを読んしまい、吹き出してしまいました。
佐賀県の民主党議員で書き込みができる環境を持っていらっしゃるのは、大串さまのみですよね。
で、あれば、民主党に対する批判が書き込まれるのは必然的に発生するのでは!
民主党の中にも松原仁議員のように尊敬できる方もいらっしゃいますが、保守系約3割、革新系約7割の比率で構成されている今の民主党の現状では政権を任せた場合、これからの日本の行く末を案じてなりません。
旧社会党崩れの議員が多数存在し、主権を他国に移譲すると書いてあるマニフェストを掲げていた民主党を信用できないのです。
1、毎日更新される。
2、身辺雑記だけに逃げないで、時事や政策に関する御自身の考えを、分かり易い言葉で発信される。
3、コメント欄をリアルタイムで公開されている。
この3点は、大串議員の意欲の高さや懐の深さを示しているので、敬意をもってエントリーを読み、意見がある時はコメントを書いています。
一人一人の考えは違いますので、大串議員の個々のエントリーに対しても、賛成する方(時)もあれば、反対する方(時)もあるでしょう。
でも、反対意見や辛口意見も含めて、皆さんそれぞれに、大串議員に期待を持っていらっしゃるように見受けます。頑張ってください。
今回のエントリーで話題になっている特定の同意人事については、該当者への知見をメディア公表以上には持っていないので、私見は控えますが、
一般論として、個々の議員が不同意であると判断されるのであれば、不同意を表明されるのが、議員としての責務だと考えます。
「期待しています」様のおっしゃる大串議員のブログ運営姿勢と熱意に関しては、私も敬意を表します。そしてコメ欄の皆様による一有権者としての批判または賛意が、少しでも議員の参考となることを願って止みません。