安全保障法制についての与党協議をずっとフォローしていて、疑問に感じることがありました。
昨年7月1日の閣議決定をはるかに超える提案・・周辺事態概念の廃止、後方支援における恒久法等々・・が次から次へとなされています。さながら、最近取りざたされていた、自衛隊の役割拡大に関する論点を、全て総ざらえするような内容。
そのような拡大が、7月1日の閣議決定のどこから導き出されるのか。色々検討しましたが、どう考えても、閣議決定の中の「切れ目のない」という言葉しかありません。
確かに閣議決定の中には、切れ目のない防衛体制を作ることが重要、と一般的に書かれています。
しかし、今いろいろ検討されている現実は、「切れ目ない」という一般的な言葉をもとに、「歯止めのない」拡大路線を突き進んでいるように見えます。
そこには、原則とか、基本的な考えとか、そのようなものは見えません。無原則、歯止めなき議論に強い危惧を覚えます。