TPP閣僚交渉が始まります。今回は合意となるのか。毎回、合意となるのか、とやきもきさせられますので、今回も予断は許しません。
日本のコメ市場の解放を求める米国との協議について、米国からの無関税輸入枠の拡大要求を「横道」から緩和するために、すでに存在するミニマムアクセス米77万トン/年のうち、米国が得意とする種類のコメのみ輸入枠を増加させるという案があるとか。
交渉の終盤でいかにも出てきそうな案ですが、これはTPPの中のコメに関する交渉は乗り切れても、それ以外のいわゆるミニマムアクセス米制度の中で米国にだけ譲歩することになるわけですから、そもそもTPPの精神に反するような気がします。そもそも他の国が黙って認めるのでしょうか。
また、内容的には日本が譲ったことに他なりません。いや、TPP交渉において譲ったことを「見えにくく」している点で、より問題が大きいと言わざるを得ません。
ただでさえ情報開示が全くなく、不透明な日本政府のTPP交渉。「横道」にそれた解決策はさらに不透明です。