茂木経済財政担当大臣が、これから政府が行う、新しい財政健全化目標の策定作業において、経済成長率名目3パーセント、実質2パーセントといった楽観的なものではなく、より現実的なものをベースにやり直す、というような報道がありました。
これがもし本当であれば、私は良いことだと思います。今後の財政をどうしていくかを真剣に考えるのであれば、楽観的な見通しをベースに緩い目標を立てても意味はないわけでありません。民主党政権の時は、より現実的な経済見通しをベースに考えるようにしていました。
ただ私は、安倍政権が本当にこの方針でやり切れるかについては疑問を持っています。なぜなら、安倍政権になって5年間、楽観的な経済見通しのみをベースに財政運営をしてきて、それでさえも2020年度の基礎的財政収支黒字化は見通し難いというのが現状です。
と言うことはすなわち、より現実的な経済見通しのもと財政の見通しを検証してみると、相当「ひどい」財政の現状が浮かび上がっていくのは必至だと思います。その時に安倍政権はどうするか。
財政健全化の目標は今年の6月頃をめどに策定していくということです。しっかり注視していきたいと思います。