TPP交渉の行方について、私が方々から情報を入手し分析している限りでは、やはり米国は、年内に一定の成果を出すべく相当のプレッシャーを交渉参加各国にかけていくだろうと思われます。
何の交渉もそうですが、交渉を妥結させるには、「ここで交渉をまとめよう」という勢いが必要です。そしてその勢いはデッドラインがあってこそ生まれます。特に貿易交渉の場合には、みんなでデッドラインを決めて交渉をしないと、各国とも自国のギリギリのスタンスを出し渋るので、結果としてダラダラと交渉が長引きかねません。
TPP交渉もそうです。米国もそのことは十分わかっています。ですから当初から定めた「年内合意」というデッドラインはそう簡単には解除しないでしょう。
そうすると、今回の交渉会合が行われている今から、そして首脳間の会合が行われるであろうこの秋にかけては、日本にとって極めて大きな事柄が決まっていく時、ということになります。
以前に、国会閉会中ですが交渉状況の情報開示のために閉会中審査も視野に入れて、ということを書きましたが、ますますその必要性は高まっています。