「戦後、初めての大改革です。この夏までに成就させます」
安倍総理の先日の訪米の際の、米国議会での演説内容をもう一度じっくり読み返しました。
安倍総理は自分自身で、集団的自衛権を憲法解釈の変更をもって行使可能とする安全保障保障法制の改革を、「戦後、初めての大改革」と米国議会で訴えました。
安全保障の世界では、戦後色々な改革が行われてきました。例えば、自衛隊ができた、というのもそのひとつでしょう。講和条約が結ばれ日米安全保障条約が結ばれたこともそうです。日米安全保障条約が改定されたこともそうでしょう。
そんな歴史も含めて、安倍総理は、自らがなそうとしている集団的自衛権を行使可能とすることをはじめとして、米国と地理的限定なしに世界規模で同一歩調で活動していこうという内容の今回の改革を、「戦後、初めての大改革」と言っています。
そういう認識を持ちながらも、法案が今月半ばに提出され、その後2ヶ月程度の国会審議で、議論を終了させると言うのです。
そのような拙速な審議では、おそらく国民の皆さんは、安倍総理の言う「戦後、初めての大改革」なるものが、自分たちの生活にどのような影響を与えるものか、十分に知る間も無く議論は終わっていた、ということになるのは必至。
地元をまわっていても、「よくわからん」という反応ばかりです。
あるいは安倍総理の狙いは、まさにそこで、国民の皆さんが十分知る前に議論を終わらせたいということでしょうか……
安倍総理自身が「戦後、初めての大改革」と言うのであれば、それにふさわしい、全国民がしっかり判断できるような十分な国会での議論を、正々堂々と行うべきです。