TPPについては、地元では引き続き十分な情報を政府は提供していない、との不満の声が上がります。
それもそのはずです。それが事実ですから。
例えば、TPP合意内容についてはその条約条文が全体について、英語ではありますが公表されています。おそらく数千ページに及ぶでしょう。とても英文ですべて読めるわけではありません。
そこで和訳を政府に求めていますが、政府からは繰り返し「何しろ大部なもので作業中」という答えしか返ってきません。その結果、日本政府から公表されているのは数十ページの「概要版」のみ。
ところが、大部なので英訳ができなという説明も説得力がありません。なぜなら、これだけの全ての条約条文が、いっぺんに10月の初めに合意されたわけではないはずで、この何年かかの交渉の中で条約条文は少しずつ決まってきていたはずです。
そして、そうやって少しずつ決まってくる過程で和訳は同時並行で行われていたはずです。
そうであるにもかかわらず、いつまでも「大部なので時間がかかって」というのは、情報開示を意図的に遅らせていると見られても仕方ありません。
このような政府の態度に対して、TPPにかかる国民の根本的な不安、不満があるのだと思います。