南スーダンPKO現地部隊の日報の問題。当初は「破棄して存在しない」と報告していた陸上自衛隊においても実は存在していたのではないか、そしてそれを幹部の指示で消去していたのではないかという事案について、徹底した事実解明が必要です。
これは、防衛省という大きな組織において、適切な内部統制が効いていたのかという重要な問題と直結しています。
今日、稲田防衛大臣は、「特別防衛監察」という仕組みのもとで事実関係の調査を進めるとしました。懸念されるのは、この調査がいわば「隠れ蓑」となって、当面は何を尋ねても「調査中」ということで、逆に真実を明らかにする道のりが遠くなるのではないかということ。
昨年の甘利大臣の疑惑の問題でも、今年の文部科学省の天下り問題でも同様な懸念を感じました。
とりあえず当面の国会での追及をしのぐために「調査」で時間を稼いで、ほとぼりがさめ世間の関心が低下したところで、そっと発表するというやり方。
今日の、防衛省幹部の記者会見の答弁でも「答えを差し控えさせてもらう」とすでにこの問題は顕在化しています。
「防衛省の内部統制」という、極めて重大な論点にかかわる問題。時間稼ぎは絶対に許されません。