諫早湾干拓問題で、昨日の福岡高裁が、和解の勧告を出したことで、再度和解に向けた双方当事者の取り組みが始まります。
佐賀県の漁業者の立場としては、国が言うような、開門なしの基金案は認めることはできません。
一方、政府側、農水省はしゃかりきになって、基金案をのむように働きかけを強めてくるに違いありません。誰に対してか。それは、訴訟当事者たる、原告団・弁護団に対してではなく、佐賀県の漁協に対してです。
農水省はなぜそんなことをするのか。それは、佐賀県の漁協に「基金案を認める」と言わせて、原告団・弁護団を孤立させるためです。佐賀県の漁協は訴訟当事者ではありません。ですから、彼らが「基金案を認める」と言っても、裁判上の和解に至るわけではありまんせん。しかしそのことによって原告団・弁護団に対して「外堀は埋まっているぞ」という脅しをかけていきたいということです。
この政府の極めて卑劣なやり方には怒りを覚えます。和解を成したいのであれば、正々堂々と原告団・弁護団と話し合えば良いこと。ところが、2月8日、私が斉藤農水大臣に対して、原告団・弁護団との面会を申し入れたところ、斉藤農水大臣はこれを蹴りました。
原告団・弁護団とは話をしないで、外堀を埋めようとするこのやり方。佐賀県の漁協の皆さんも、間に入ってしまって大変な思いをされています。漁業者を分断するようなやり方で、こんな目にあわせることが農水省のやることでしょうか?
強い憤りを覚えるとともに、絶対に負けられないと思います。