今日、金子農水大臣が佐賀を訪れ、太良町で有明海漁業者との意見交換を行いました。私も参加してきました。
過去例のないような、有明海南西部の海苔の不作を今回経験しました。タイラギなどが獲れない状況は相変わらず続いています。
その苦境を、漁業者の皆さんは切々と訴えられました。
しかし、金子大臣はその声をまともに聞いていたのか。現在の有明海の問題は、諫早湾干拓の締め切りに端を発しています。それを金子大臣は理解しているのか。
今日、山口知事は、金子大臣に対して、裁判では諫早湾干拓問題の最終的な解決は望めない、話し合いで解決していくべきだと、強く述べました。
それに対して、金子知事は、2010年に、当時の民主党政権が、開門判決を出した福岡高裁の決定を控訴することなく確定判決としたことに対して、「あの時、最高裁まで行って開門と判断されればそれを受け入れるつもりで、控訴するべきと訴えていた」という趣旨の発言をしました。
当時、私は菅総理の総理室での議論にも参加して、控訴しないという決断に至った過程に関わっていましたが、金子氏などから「最高裁まで行って開門となれば受け入れる」といったようなことは、一切聞いていませんでした。今になって、あの時はこうだったと、証拠もないのに言われても説得力はありません。
今なお諫早湾干拓の問題が続いているのは、2010年に民主党政権が控訴しなかったからだ、という訳のわからないことを言う向きがありますが、金子大臣の発言もそのラインのものなのか。
もしそうであれば、2010年に、最高裁まで行って開門と言われたら受け入れるつもりで控訴すべしと言っていた、ということの証拠を明らかに示して欲しいと思います。