今日政府は、物価高騰対応の緊急対策の一環としての予備費の支出を決めました。そのうちのコロナ対策予備費を使う部分については、衆議院予算委員会理事懇談会で政府からヒアリングを行いました。
コロナ対策予備費から1兆1千億円を超える支出。その内容は大問題でした。
コロナ対策予備費ですから、コロナ対策のみにしか使えません。コロナの先行きが読めないからこそ、異例ですが、令和4年度予算においても5兆円もの巨額のコロナ対策予備費が措置されています。
しかし今回の支出の内容は、「コロナ禍における物価高騰対策」です。
全ての施策に「コロナ禍における」という「枕ことば」が付いているだけで、具体的な内容は物価高騰対策そのもの。
今の世の中、「コロナ禍」による影響を受けていない、人、会社などあり得ません。すなわち「コロナ禍における」というかんむりだけつけて、その実態は物価高騰対策を行っているわけです。
これはまさに、予算の「目的外使用」以外の何ものでもありません。
予備費というのは、政権にとっては極めて使い勝手の良いものです。国会の事前の審議を経る必要は全くありませんから。その予備費を、こんなに曲がった形で安易に使うとは、岸田政権の手法は姑息と言わざるえを得ません。
「聞く力」を自慢する岸田総理。人当たりはソフトでも、その内実は、国会の議論をこのような手法で封じる。これは安倍、菅政権でもなかった悪質なものと言わざるを得ません。
