昨日の安倍総理の記者会見で気になった点をもうひとつ指摘します。
安倍総理は、消費税引き上げを延期することから、社会保障の充実を予定通り行うことはできないとしながらも、保育や介護の受け皿整備など、一億総活躍政策で言ってきていることは行いたい、としました。
しかし、その財源として「アベノミクスの果実を活かして」と言いました。これは、税収の自然増分をあてにしていることを意味するものであり、安定した財源とは言えません。景気の良し悪しで税収は大きく振れます。
安倍政権になって税収が21兆円増えたと言いますが、その中には消費税率を5パーセントから8パーセントに上げた分も含みます。したがって純粋な自然増とは言えません。
これらの点は、今年の予算委員会で何度も私たちから指摘したこと。
そのような極めて不確かなものを基礎に、さも安定財源を確保しているかのごとく述べるのは不誠実でもあり、また日本の財政への信認を危うくするものに他なりません。