今日は、衆議院農林水産委員会で質疑に立ちました。論点は諫早湾干拓の開門問題。
まず、昨日原告団が福岡高裁に対して正式に、「開門によらない基金案」による和解案については受け入れない、という旨の回答書を出したことを受けて、この基金案に基づく和解勧告が成立しないことが確定したという新しい状況において、国はどうするのか、無策に陥るのか、それとも何がしかのことを考えるのか、ということを問いました。
斉藤農水大臣は、開門によらない基金案による和解に向けて、あらゆる形で努力をしていきたいと答えました。その「あらゆる」が何なのか、注視していきたいと思います。
もうひとつ、先に佐賀県有明漁協がまとめた考え方について、斉藤農水大臣が、繰り返し「佐賀の漁協が、開門によらない基金案を実現するべきという考えになった」と誤解して言うので、漁協がまとめた文書のどこにそんなこと書いてありますかと。開門によらない基金案を実現してくれなどということは言っていませんよ、発言を訂正すべしと指摘しました。
斉藤大臣は改めて漁協の文書を見直し、「確かにそこまでは書いていませんね」と認めました。訂正を認めたわけです。
最後に私から、有明海再生予算について、これは諫早湾干拓問題とは別に、有明海再生一般の必要性から行ってきているものであって、諫早湾干拓開門訴訟への対応によってこれが減らされたり、影響を受けるものではないことの確認を求めました。
斉藤大臣は、私の述べた通り、諫早湾干拓開門訴訟のことは有明海再生予算に影響するものではないことを明確に認めました。
原告団・弁護団としては、開門が成るまで、裁判上でも裁判外でも徹底的に戦い抜く構えです。特に、諫早湾干拓の入植農家からまで、これまでの開門反対から翻って今や開門を求める動きが出てきています。新しい仲間を得て、戦いを貫くのみです。