よみがえれ有明原告団・弁護団の皆さんが、国会内で院内集会を開催されました。
私も参加しましたが、今日の注目点は、諫早湾の新干拓地で農業を営む松尾さんが、農業者として開門を求める立場で参加されたことです。
もちろん松尾さんは、全体的な流れの中でこれまで開門反対という立場でいらっしゃった方。しかし、諫早湾干拓で農業に従事して10年。大変苦労して営農されてきて、今や、諫早湾干拓が閉め切られ淡水であるがゆえに発生する鴨による食害、あるいは調整池が夏は暑く冬は寒くという傾向をさらに悪化させることからの冷害などを訴えて、今や農業のためにも開門をと、求め裁判上でも戦おうとされています。
ところが長崎県は、借地料もキチンと払い続けている松尾さんに対して、今度の3月31日以降農地を貸す契約を更新しないので、諫早湾干拓から出て行けという態度で迫ってきています。
松尾さんは、諫早湾干拓の農家は開門反対のための「盾」として行政から利用され、開門を求めるようになった自分のような農家に対しては「出て行け」という、と憤慨していらっしゃいました。
もし、国がとにかく裁判に訴えることで、開門しないで問題解決を図ろうとしているのであれば愚かなことです。それは、松尾さんの存在が示すように、開門が成るまで訴訟は続くからです。国は、農業者も漁業者も納得できるような解決策を見出し、それを実現していく責務があります。