消費税率引き上げへの対応策として政府が新たに導入した、キャッシュレス購入時のポイント還元制度。
先日報道で、スタートした今月1日から、一日約10億円のペースで予算が使われていると経済産業省が発表したとありました。来年度末までに当初予定した予算が足りなくなるかも、とのこと。
これは一見、ポイント還元制度がうまく活用されていることを示しているように見えますが、果たしてそうか。
このポイント還元制度の最大の問題は、受益者が「キャッスレス購入を行なっている人」に限られること。逆に言うと、キャッシュレス購入とは縁遠いと言われている、お年寄りの皆さんなどには受益はありません。
そこに、当初予定した予算より多くの予算が投入されるわけです。
偏った対象に、当初より多くの予算が使われる、すなわち予算による歪みがより大きく出てくるわけです。
ただでさえ逆進性が強いと言われている消費税の引き上げへの対応としては、極めて下策と言わざるを得ません。